平成28年11月29日(火)
白山市認知症講座「正しく知ろう 認知症」
に参加してきました。
講師はときわ病院の中本理和氏
内容は
1.脳のしくみ
2.認知症とはどういうものか
認知症とは:脳の疾患。様々な障害により、いったん正常に発達した脳の働きが低下した状態をいう。
3.認知症の種類
アルツハイマー型認知症:50% 脳血管性認知症:20% レビー小体型認知症:10% その他:20%
アルツハイマー型認知症
最も多い認知症の疾患
症状と経過
第1段階(社会生活が送れない):軽い物忘れ→難しい仕事では失敗する
第2段階(日常生活が送れない):仕事、夕食の準備、家計の管理、買い物での失敗→適切な洋服を選べない、入浴で手助けが必要→着衣、入浴、トイレなどが出来なくなる
第3段階(自分の命が守れない):歩けない、座れない、食べれない、しゃべれない、寝たきり状態
レビー小体型認知症
レビー小体と言われる変性タンパク質が脳・脊髄の中枢神経や交感神経系に多数出現し、神経細胞変性をきたす病気
症状:幻視(見えないものが見える)、パーキンソン症状、意識レベルの変動(突然意識を失って、しばらくすると意識が戻るなど)
脳血管性認知症
脳血管障害(脳出血、脳梗塞など)によって脳の神経が障害されて起こす認知症
障害された部位に応じた症状が出現する(失語症、実行機能障害、注意障害、理解障害、片麻痺、視力障害など)
4.認知症の症状:中核症状と行動心理症状
中核症状:記憶障害、見当識障害、思考・判断・遂行障害、注意集中・分散の障害、失行・失認・失語
行動障害:徘徊、多動、不潔行為、収集癖、暴言・暴力、介護への抵抗
心理症状:不安、焦燥、妄想、幻覚、抑うつ
5.認知症の治療
死んでしまった神経細胞の再生は出来ない
現在のところ認知症の根本的治療薬はない
できること:死ぬ神経細胞数を減らす、生きている神経細胞の保護、死んでいく速度の緩和化
6.認知症の予防
絶対的な完全予防法はない
なりにくくする、発症を遅らせる
予防
①生活習慣
食生活:野菜・果物(ビタミンC・E、βカロチン)、魚(DHA、EPA)をよく食べる。赤ワイン(ポリフェノールー)を飲む
運動習慣:週3日以上の有酸素運動
対人接触:人と良くお付き合いをする
知的行動週間:文章を書いたり、読んだり、ゲームをする。
睡眠週間:30分未満の昼寝、起床後2時間以内に太陽の光をあびる
②脳を鍛える
エピソード記憶:2,3日遅れの日記をつける。
注意分割機能:料理を作るとき一度に何品か同時進行する。仕事や計算をテキパキと行う。
計画力:買い物計画、旅行の計画、囲碁・将棋・麻雀などのゲームをする
7.認知症の対応
認知症の人への対応ガイドライン:7つのポイント
①まずは見守る
②余裕をもって対応する
③声を掛ける時は1人で
④後ろから声をかけない
⑤相手に目線を合わせてやさしい口調で
⑥おだやかに、はっきりした話し方で
⑦相手の言葉に耳を傾けてゆっくり対応する
私自身、働いている施設で認知症の方の対応をしています。今回の講座はなるほどと思うことも多く、大変勉強になりました。
私は、経験と知識を合わせることでよりより介護が出来るようになると思っています。今回学んだことを現場での行動に繋げていきたいと思います。